2012年7月20日金曜日

そのままで伝わる仕事


裏寺町通り付近、新京極通四条上ル中之町にある
喫茶点「回廊」は、繁華街の近くありながら静かな店で、
アポの合間の休憩や、ちょっとした打合せに何かと都合が良い。

きちんとネクタイを締めたマスターが、

オーダーを受けてから淹れてくれるストレート珈琲もさることながら、
人にお伝えしたくなるのが、このデザートセット。
「シ、シンプルですね…でも、食べやすさって、
こういうことですよね」というコメント聞きたさに、
初めてお会いする方との打ち合わせでは、必ず頼む。

何も考えずに並べたようで、向かい合わせに座る二人が
食べやすいように配置されたフルーツ。
ラム酒とブランデーに漬け込んだナッツ・フルーツを
たっぷり入れて焼き上げた自家製パウンドケーキは、、
果実の果てにちょうど良い風味と、マスターの緻密な計算が伺える。

見た目は華やかでも、食べにくい盛りつけのデザートプレートとは、
明らかに一線を画している(って、考え過ぎなのかもしれないけれど)
「つまり、こういうコンセプトですよね?」と、
聞くこと自体がヤボだなあと思わせるシンプルさ。

マスターに確認することは、この先もないだろう。
このテのことは、勝手に感じるものだろうし、
仮に聞いたとしても、その通りだとは言ってくれないだろう。

説明を必要とするのではなく、そのままで伝わる仕事をしたいものだ。
ということで、カウンターの向こうで黙々と珈琲を淹れる彼に
今日も密かな憧れのまなざしを送るのであった。


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