2013年1月30日水曜日

ホーロー

月兎印のスリムポットを使っている。

急須で少しだけほうじ茶を飲もうという時に丁度良い。

元々、コーヒーをドリップするための製品なので、
注ぎ口の形状が、熱湯を茶葉にムラなくかけて、
香りを立てるのに適しているように思う。

琺瑯(ホーロー)製品は、熱源を選ばないので、
直火にもかけられるのも便利なのだけれど、
このスリムポットは、湯を沸かすのには少々勇気がいる。
突然、吹きこぼれるし、取っ手だって熱くなる。
本来は、沸騰した湯を移しかえて使うものなのだ。

それでも、じっと湯が沸くのを眺めたり、
熱いなあと思いながら湯を注いでしまうのが、
ホーローのにくいところであり、
それが道具ってものではないだろうかとすら思う。

2013年1月23日水曜日

ピールアート

打合せで立ち寄ったとあるスペースの窓際で見かけた「ピールアート」
金沢にお住まいの才田春光さんという方の作品だ。
才田さんのホームページでは、「ピールアート」をこのように説明している。

「果物の美しい再生」


果物や野菜の皮(ピール)を主な素材としたクラフトです。 ピールは「果皮」という意味ですが、もうすこし広くとらえると、「包んだり支えたりして命を守っているもの」として受けとめることができます。そう考える ことで仲間が増えてきました。ミカンやリンゴ、バナナの皮はもちろん。豆の鞘、卵の殻、ブドウの軸も仲間入りです。

果物の皮は女性に似ています。果肉をしっかりいだきながら、艶やかに香り、実る姿は自信に満ちた女性そのものです。わが子ともいえる果肉が巣立っ た後、残された果皮は子育て以外のことに挑戦し始めます。一人の女性として自由に姿を変え、第二の人生を謳歌するのです。

果実はとても個性的です。似てはいても同じものはありません。そして創作過程は子育てそのものです。放任も過保護も決して良い結果を生みません。 常に対話しながら成長を見守ります。まるで母親がわが子を見つめるように・・

―人は果肉をおいしく食べて、体を育む。
そして、果皮とたのしく遊んで、心を育む。
やがて、果肉と果皮は土に還り、次の命を育む―

自然のサイクル、命の循環の中での「一期一会」。清々しい香りに包まれながらの創作は、感性の扉をゆっくり開いてくれます。ピールアートは、ありのままの美しさを見つめ、果実(命)のすべてを生かそうとするので、「命を見つめるアート」とも言えます。果皮が最初の役目を終えたあとの、もうひとつの生き方の提案、連想ゲームです。そしてゲームの終わりは大地に還ること。ピールアートは幼い頃のままごとの延長線上から生まれ、そして 今、 「大人のままごと」になった。


なかなか素敵な説明だと思う。一人でする「手遊び」ではなく、

他の誰かを家族を見立る「ままごと」としているのがいい。
「創作過程は子育てそのもの」という捉え方が女性らしい。

アートの定義には色々あるけれど、

対象を何かに見立てながら向き合うという姿勢は、
共通するものだろうし、ここまで言語化できているのが素晴らしいなと。

2013年1月22日火曜日

特別授業「お茶の時間」


京都市内の某小学校にお邪魔して、「お茶の時間」という特別授業を行いました。
「総合」と呼ばれる時間を2コマ使って、4年生の3クラスを対象に行ったのは
「普段、飲むお茶について知ろう」というもので、茶道とは別の角度から、
お茶を通して、くらしの中の「時間」を考えるきっかけとなれば、と企画しました。

文科省のサイトによると、「総合的な学習の時間」、通称「総合」の授業の目的は、
「変化の激しい社会に対応して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、
よりよく問題を解決する資質や能力を育てることなどをねらいとする」…と掲げられています。
なるほど、「変化の激しい社会」とありますが、家での過ごし方については、
その影響もあってか、年々、乏しくなっているように感じることがあります。
団らんと呼ばれる時間が少なくなっていることを殊更に憂いているわけではありませんが、
「こういう過ごし方もある」と、知ると知らないでは大きな違いがあると思います。

講師をお願いしたのは、企画に賛同していただいた「山本園茶舗」の山本達也さん。
くらしの中の「お茶」を見直すことは、「時間」を見直すこととにつながるのではないか?
「問題を解決する資質や能力を育てる」…つもりで、山本さん、先生方と相談を重ね、
「お茶づくりのさかんな宇治市」、「お茶に関係する3つの仕事」、「お茶屋さんの様子」、
「宇治茶のいろいろ」といった簡単な座学をパワーポイントのスライドショーで行ってから、
「ほうじ茶のいれかた」、「クイズ、ほうじ茶はどれだ!」「せん茶を人にいれてあげよう」
といった体験型学習を行うという構成にしました。


抹茶のお作法を知っている子は多くても、実際に家で、ほうじ茶や煎茶を入れたことがあるという子は少なく、
どの子もおぼつかない手つきでしたが、真剣に、かつ楽しげに取り組んでくれました。
家でも入れてもらえるように、ほうじ茶を渡したのですが、
「誰と飲もうかな?」「やかん、買ってもらわなくちゃ」「おばあちゃんに合うお菓子を聞こう」
という彼らのコメントで、授業をした意味があったなと感じる次第です。
この活動は、継続的に行っていきたいと思っています。

2013年1月13日日曜日

文化饅頭

新京極四条上ルにある「ロンドンヤ」さん。
白あんの入った一口サイズのカステラ饅頭、「ロンドン焼」を作るのは、
店頭に置かれたこの機械。どれだけ見ていても飽きない。

戦前、福岡県の「城野鉄工所」が製造した「キノ式自動製菓機」が、
実演販売する機械として全国各地に広まり、それらは「文化饅頭」と呼ばれたそうだ。

現在も別のメーカーが同型の機械を作っているようだが、
取り出しまで行う、スタンドアローンタイプのようだ。
確認していないけれど、こちら「ロンドンヤ」さんの機械は、
隣に職人さんが立って、機械よろしく正確な動きで、
作業の一部を担うのが、何とも味わい深い。

最近、工場で製品が作られる工程を追うテレビ番組を見かけるが、
さながらこの機械は「小さな工場」。繰り返すけれど、見ているだけで飽きない。
もっとも、お店としては、見られているだけでは商いにならないのだろうから、ご紹介。



2013年1月9日水曜日

スリーピングポット


ドイツ・フランクフルトの高級紅茶メーカー、ロンネフェルトの「スリーピングポット」。
中に茶漉しが付いていて、三段階で起き上がらせながら紅茶を入れる。




この製品が作られたのは百年以上前だとか。
使い勝手や味のほどは分からないけれど、
お茶の時間を愉しいものにしようという思いが伝わってくる。
ジャパニーズ・ティーでも同じようなことが出来ないだろうか、と思う次第。

2013年1月3日木曜日

新世界市場

通天閣の近くまで来たので、若手クリエイターの企画による
ポスター展が開かれているという「新世界市場」に寄ってみた。

企画に賛同したクリエーターたちが
ご高齢の方が多いと思われる市場の各店舗の方々と、熱心に話しこみ、
楽しみながら仕上げたのだろうと感じられるポスター数々。
残念だったのは、どの店舗も空いていなかったので、
お店の様子を見ることも、お店の方と話すこともできなかったこと。
(三が日だもの、仕方がないか)



夏に企画した展示やパレードで一定の集客はあったものの、
店舗の売上にはつながらなかったという反省から、
「残るものを作りたかった」と語る企画立案者。

話題だけでは売上は生まれないし、
話題はいつまでも残すものではない。

結局は、市場の方々が「きっかけ」を
活かすことができるかにかかっているわけだ。
今後、何が変わっていくのか、機会があればまた寄りたいなと。